電話でのクレーム時に「上司を出せ」という要求をしてくるクレーマーがいるとする。
このような時の対応方法について考える。
自分の意見が担当者に正確に理解されていないと感じたときや、自分の意見や要求が受け入れられない際に発せられるフレーズであり、説明に対し、不満を感じるときにも使用される。
自分の主張に正当性があると考え、上司であれば理解してもらえるのではないかという期待を抱き、圧力をかけて議論を有利に進めたいと思う傾向が強く、このような発言に結びつくことが多い。
「上司を出せ」という要求に対して
- 「担当者は上司ではなく、自分である」と伝え、上司と協議する旨を伝え、電話を終了する。
- クレーマーの主張を十分に聞き、担当者が正確に理解し、要望内容を確認する。担当者が、状況・要望内容を正確に理解していないことがクレーマーの不満を高め、上司との通話希望となる可能性があることに注意。
- 要求に従い、上司を出すと、次は経営者との通話を求められる可能性がある。
- もし、二次対応者(チームリーダー等)がいる場合でも、すぐには、つながない。
「折り返し電話するのでお待ちいただきたい」と伝え、1時間以上おいて、二次対応者から電話をかける。時間をかければ、怒りが収まるケースもあり、また、電話をかける方のペースに持ち込める場合もある。 - 本日中の回答要求があれば「上司と協議できるか不確定なため応じられない」と断りを入れる。
- 上司や経営者はクレーマー対応において、方針決定をするべきであるが、直接対面は行うべきではない。このような状況の際に、上司がすべて対応していては、組織として成り立たなくなる。上司や経営者の出番は事態が深刻な場合に備えて検討するべき。
長時間通話の対策
- 1人あたりの対応時間を決めておく。
- クレーマーは感情的になりがちで、興奮した相手に対応すると電話が長引く可能性がある。
- 社内で対応するべき時間を共有し、具体的な時間を窓口にて、設定することが重要。
- 長時間の電話を防ぐために、20分~30分などの制限を設けるべき。
注意事項
- 「まったく謝罪しない」のは問題だが、「ひたすら謝罪し続ける」のも避けるべき。
- 「話を最後まで聞く」ことが重要。相手の理解不足がないようにしたく、同じ内容を何度も質問しないようにしたい。
- 時間の約束をした場合は、遅れることの無いようにする。
まとめ
ステップ | 行動/手順 |
---|---|
1 | 冷静で丁寧な態度で電話に応対する。 |
2 | クレームの具体的内容や要求をヒアリングする。 |
3 | 担当者であることを強調し、協力を示す。 |
4 | クレームの背景や問題点を説明し、解決策を提示。 |
5 | クレームが解決できる範囲内で対応を進める。 |
6 | 上司に連絡するかどうかを検討する。 |
7 | 柔軟な対応を心がけ、相手が納得しやすい解決策を模索する。 |
8 | クレームのフィードバックを受け入れ、改善策を共有する。 |
9 | 問題解決後、一定期間後にフォローアップの連絡を入れる。 |