情報処理安全確保支援士試験に合格するための勉強法(令和7年度秋期)

情報処理安全確保支援士とは

情報処理の促進に関する法律で定められた国家資格

情報処理の促進に関する法律
(情報処理安全確保支援士の業務)
第六条 情報処理安全確保支援士は、情報処理安全確保支援士の名称を用いて、事業者その他の電子計算機を利用する者によるサイバーセキュリティ(サイバーセキュリティ基本法(平成二十六年法律第百四号)第二条に規定するサイバーセキュリティをいう。以下同じ。)の確保のための取組に関し、サイバーセキュリティに関する相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うとともに、必要に応じその取組の実施の状況についての調査、分析及び評価を行い、その結果に基づき指導及び助言を行うことその他事業者その他の電子計算機を利用する者のサイバーセキュリティの確保を支援することを業とする。

(信用失墜行為の禁止)
第二十四条 情報処理安全確保支援士は、情報処理安全確保支援士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。

(秘密保持義務)
第二十五条 情報処理安全確保支援士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。情報処理安全確保支援士でなくなつた後においても、同様とする。

(受講義務)
第二十六条 情報処理安全確保支援士は、経済産業省令で定めるところにより、機構の行うサイバーセキュリティに関する講習(第二十八条において「機構の講習」という。)又はこれと同等以上の効果を有すると認められる講習として経済産業省令で定めるもの(同条において「特定講習」という。)を受けなければならない。

第五十九条 第二十五条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

情報処理の促進に関する法律

新規申請は19,700円

情報処理安全確保支援士試験に合格後、住民票の写し、9,000円分の収入印紙(登録免許税)を用意し、登録手数料(10,700円:非課税)を振り込み、申請を行う。
登録免許税+登録手数料=19,700円になる。
※以前は、法務局で身分証明書(登記されていないことの証明書)を取得し、提出する必要があったが、2022年時点では、廃止されていた。

IPA 試験区分一覧

資格維持費用は1か月あたり3,900円

3年間で14万円。1カ月あたり約3,900円。
登録後、1年に一度オンライン講習(20,000円:非課税)を受講し、
3年目の更新までに「IPAが行う実践講習」(80,000円:非課税)を1回受講する必要がある。
【詳細】
オンライン講習:20,000円×3回=60,000円
IPAが行う実践講習:80,000円×1回=80,000円
合計:140,000円(36か月あたり)
1か月あたり:約3,889円

情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)の受講する講習について

情報処理安全確保支援士試験は、ITスキル標準(ITSS)のスキルレベル4に該当する。

ITスキル標準(ITSS)と関連資料のダウンロード

期待される役割

  • 情報セキュリティ運用担当者・責任者
  • 情報セキュリティに関する監査の内部監査人・外部監査人
  • ITストラテジスト
  • ITアーキテクト
  • プロジェクトマネージャー
  • ITまたはAPスペシャリスト
  • ITサービスマネージャ

情報処理安全確保支援士を検索することが可能

情報処理安全確保支援士を検索することが可能だが、名前や勤務先は非公開としてしている方も多い。

情報処理安全確保支援士 検索サービス

情報処理安全確保支援士の合格率・受験者平均年齢は

年度受験者数合格者数合格率
2020年度春期13,9642,70319.4%
2020年度秋期11,5972,25319.4%
2021年度春期10,8692,30621.2%
2021年度秋期11,7132,35920.1%
2022年度春期11,1172,13119.2%
2022年度秋期13,1612,78221.1%
2023年度春期12,1462,39419.7%
2023年度秋期14,9643,28421.9%
2024年度春期14,3422,76919.3%
2024年度秋期17,3242,61515.1%

令和3年度
秋期
令和4年度
春期
令和4年度
秋期
令和5年度
春期
合格率(%)20.119.221.119.7
応募者の平均年齢(歳)38.438.638.338.7
受験者の平均年齢(歳)38.338.738.338.7
合格者の平均年齢(歳)34.134.334.334.2

情報処理安全確保支援士試験

IPAのサイトに最新情報・申し込み方法が記載されている。

情報処理安全確保支援士試験以外のスキルレベル4の試験は年1回だが、情報処理安全確保支援士試験は、年2回実施している。

情報処理安全確保支援士試験(通称:セキスペ、略称:SC試験)は、IPA(情報処理推進機構)が実施する高度情報処理技術者試験の一つで、情報セキュリティの専門家としての知識と実務能力が問われる国家試験です。


試験構成(2025年現在)

試験区分時間出題形式内容
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)四肢択一(30問)共通知識問題(IT全般の基礎知識)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)四肢択一(25問)セキュリティ専門知識(暗号、認証、脅威、法制度 など)
午後12:30~15:00(150分)記述式(4問中2問選択)セキュリティ設計、リスク評価、インシデント対応などの事例問題

合格基準

試験区分合格基準
午前Ⅰ60点以上(満点100点)※午前Ⅰは他の高度試験合格者は最大2年間免除可
午前Ⅱ60点以上
午後60点以上

出題分野(例)

  • 暗号技術(RSA、AES、公開鍵基盤PKIなど)
  • 認証技術(多要素認証、生体認証、ID管理)
  • ネットワークセキュリティ(ファイアウォール、IDS/IPS、VPN)
  • マルウェア/攻撃手法(SQLインジェクション、ゼロデイ攻撃)
  • ログ分析、フォレンジック
  • 法制度(個人情報保護法、不正アクセス禁止法、FISCガイドライン)
  • CSIRT/SOC運用
  • 情報セキュリティマネジメント(ISMS、リスク分析)
  • クラウドセキュリティ、ゼロトラストなどの最新動向

試験の特徴

  • 午前Ⅰは共通試験で、他の高度試験と兼用。
  • 午前Ⅱ以降はセキュリティ専門に特化。
  • 午後論述が最大の関門。実務経験がないと厳しい内容。
  • 合格すると登録により「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」の称号が与えられ、更新制で維持可能。

勉強方法・勉強時間・教材

勉強スケジュール

試験勉強5か月の場合

1か月目:午前Iを過去問でマスター(過去問道場を活用)

2か月目:午前IIを過去問でマスター(過去問道場を活用)

3か月目:午後I問題の過去問を解く

4か月目:午後II問題の過去問を解く

5か月目:午前・午後問題の復習

午前問題対策

最低でも過去10回分の過去問をすべて正解できるようにして試験に臨みたい。
午前Iは、高度試験だけではなく、応用情報技術者試験の過去問からの出題もあるので、なかなかやっかい。
過去10回より以前の過去問が出題されることもあるので、勉強時間があれば過去15回分の過去問をクリアできるようにしておけば合格圏内は間違いないだろう。
通勤・通学のすきま時間にスマートフォンで、過去問をこなし、まとまった時間があれば、デスクで試験形式で問題を解いていくのが良い。

情報処理安全確保支援士過去問道場

午後問題対策

「情報処理安全確保支援士合格教本 (情報処理安全確保支援士試験)」

午前・午後ともに基礎から勉強したい場合、過去問の開設を見ても理解できない場合は、こちらの本で、勉強するのがおすすめ。安易に書いてあるので理解しやすい。

令和07年 【春期】【秋期】情報処理安全確保支援士 合格教本 情報処理技術者試験

2025 情報処理安全確保支援士 総仕上げ問題集

午前・午後ともに、本番形式での過去問練習に必須の本。絶対必要。
午前問題は、全問正解になるまで繰り返し、午後問題は、3回実施したい。
午後問題は、午前問題の知識のほか、ネットワーク、電子証明書の知識があれば、だいぶ得点できる。逆にこの知識がないと合格は難しい。

2025 情報処理安全確保支援士 総仕上げ問題集

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